ひとつの不安が、多くの人をeSIMを試すことから遠ざけます。「番号を失うのでは? 銀行のSMSコードや、iMessageの青い吹き出しはどうなる?」。短い答えはノー。すべてそのまま使えます。旅行用eSIMはデータ専用で、既存のSIMと並んで動作するので、あなたの番号はそっくりそのまま残ります。コツは、正しい回線が正しい仕事をするように2つの回線を設定することです。仕組みと、数分での設定方法をご紹介します。
旅行用eSIMはデータ専用で、インターネットだけを提供し、それ以上のことはしません。あなたの電話番号には触れず、番号は自宅のSIM(物理またはeSIM)に住んでいます。両方を有効にすると、スマホはデュアルSIMモードになります。自宅回線がいつもの番号で通話やSMSを受け続け、旅行用eSIMが静かにすべてのデータを運びます。番号、連絡先、メッセージのアイデンティティ、どれも変わりません。
二要素認証のコードは、人がいちばん心配することですが、ちゃんと届きます。これらのコードはあなたの番号にSMSとして送られ、その番号は自宅のSIMに住んでいます。自宅のSIMがスマホに入っていて、通話とSMS用に有効になっている限り、データがeSIMを流れている間も、コードはいつもどおり届きます。SMSが届くのに、自宅のデータをオンにする必要はありません。
銀行のコードのSMSが高くつきうる唯一の場面は、自宅キャリアがローミング中の受信に課金する場合です。受信はたいてい無料ですが、プランを確認し、自宅SIMのデータローミングは決してオンにしないでください。オンにするとキャリアの料金を払うことになります。
iMessageとFaceTimeはデータ経由で動きますが、どの回線がデータを運ぶかではなく、あなたの電話番号とApple IDに紐づいています。なので、旅行用eSIMがインターネットを提供しているときも、iMessageはいつもの番号で送受信を続けます。会話は青いまま、途切れません。念のためなら、設定 → メッセージ → 送受信 で、あなたの番号にチェックが入っているか確認してください。このためにデータ回線を切り替える必要はありません。
これらのアプリは、一度あなたの番号で登録すると、その後は完全にデータ経由で動きます。番号が変わらないので、eSIMがつながり次第、WhatsApp類は問題なく動き続けます。再認証も、新しいコードも要りません。アンインストールしたり、アプリ内で「番号を変更」したりしないでください。ただデータに接続して続けるだけです。Telegram、Signal、類似のアプリも同様です。
最近のスマホには「モバイルデータ通信の切り替えを許可」(iPhone)やデータSIMの自動切り替え(Android)という機能があります。eSIMの電波が落ちたときにスマホを自宅SIMのデータに切り替えさせるもので、自宅では便利ですが、海外では罠です。その切り替えが、満額の自宅ローミングだからです。データが旅行用eSIMだけを使うよう、これをオフにしましょう。
番号を完全に生かしたまま、データには旅行用eSIMの料金だけを払う、おすすめの設定はこれです。
| 設定 | 設定先 |
|---|---|
| 通話とSMS(既定回線) | 自宅のSIM/番号 |
| モバイルデータ | 旅行用eSIM |
| データローミング — 旅行用eSIM | オン |
| データローミング — 自宅SIM | オフ |
| データ切り替えを許可 | オフ |
できます。あなたの番号への着信は鳴り続け、出ることもできます。ただ、海外で自宅キャリア経由で発着信すると、そのキャリアからローミングとして請求されることがあります。なので、よく話す旅では、WhatsApp、FaceTime、Signalでのデータ通話の方が安く済みます。これらはすべてあなたのeSIMで無料で動きます。自宅回線は、たまの銀行確認の通話に取っておき、残りはデータアプリに任せましょう。例外がひとつ。一部の国はVoIP通話を制限しており、UAEが最も有名な例です。なので、そこでアプリ同士の通話を当てにする前に確認してください。
はい。それらのメッセージは、通話とSMS用に有効なままの自宅SIM上のあなたの番号に届きます。SMSの受信に、自宅のデータをオンにする必要はありません。
はい。iMessageはデータ回線ではなく、あなたの番号とApple IDに紐づいています。eSIMがつながっていれば、いつもの番号で通常どおり送受信します。
いいえ、変えるべきではありません。WhatsAppは変わらないあなたの番号で登録されており、eSIMのデータで普通に動きます。再認証は不要です。
はい。通話はいつもどおり自宅の番号で鳴ります。ただ、自宅キャリアが着発信をローミングとして請求しうる点には注意を。おしゃべりにはデータアプリの方が安く済みます。
「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオフにし、自宅SIMのデータローミングをオフのままにすることです。これで、データはeSIMだけを使い、決してローミング料金で自宅キャリアを使わなくなります。
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