
トルコでは、スマホのほとんどの機能がふつうに使えます。2026年10月時点の例外は次のとおりです。PayPalは2016年からトルコで営業しておらず、Booking.comは国内からトルコの宿を予約できず、Discordは今も遮断中。VPNや旅行用eSIMの販売サイトの多くもブロックされ、抗議行動の際にはSNSが1〜2日低速化されることがあります。
トルコはネットにつながりやすい国です。都市部や海岸沿いは電波が濃く、WhatsApp通話もつながり、Googleマップも使え、ほとんどの店でタッチ決済ができます。だからこそ、すき間に足をすくわれます。数は少なく、内容は具体的で、入国審査で誰かが教えてくれるわけでもありません。
このガイドでは、トルコで旅行者のスマホが使えないもの、あるいはいつもと違う動きをするものを、それぞれ確認した日付と情報源とともにまとめました。10年続いている遮断もあれば、今年変わったものもあるので、日付が大切です。
誤解されがちなので、最初にひとつ。旅行用eSIMは、これらの制限を回避する手段ではありません。Zwitchyのトルコのプランはトルコのネットワークを通じてつながり、通信がどの経路を通るかについては何も約束していません。トルコのすべての制限が自分にも当てはまる前提で、旅を計画してください。
各項目は2026年10月18日〜20日に確認しました。最新の情報源が見つからなかったものは、最後に確認された時期を表に記しています。
| サービス | トルコでの状況(2026年10月) | 代わりにすること | 出典 |
|---|---|---|---|
| PayPal | 2016年6月から営業停止。トルコの事業者はPayPalでの支払いを受け取れない | カードか現金で払う | PayPal Türkiye |
| Booking.com | 使えるが、2017年からトルコ国内の利用者はトルコの宿を予約できない。これを変える法案が2026年10月に議会の委員会を通過 | 出発前にトルコの宿を予約するか、ホテルに直接予約する | CNBC-e、Euronews |
| Discord | 2024年10月9日から遮断。最後に遮断が確認されたのは2026年9月15日 | 出発前にグループチャットを別のアプリに移す | Daily Sabah、Politikam |
| Roblox | 680日間の遮断を経て、2026年6月18日から再び利用可能 | 特になし | Türkiye Today |
| Wattpad | 2024年7月にアンカラの裁判所が遮断。最後に遮断が確認されたのは2024年 | 読みたい作品は自宅でオフライン用に保存する | Duvar English |
| Instagram、X、YouTube、TikTok、WhatsApp、Telegram | ふつうに使えるが、抗議行動の際に数時間から数日間低速化されたことがある | オフラインマップと、通話・SMS用の自国のSIM | Freedom House、Turkish Minute |
| 一部のXアカウントとニュースサイト | トルコ国内では非表示または遮断。2026年9月にはXアカウント少なくとも1,270件 | 現実的な手段はなし。「withheld(非表示)」の通知が出るものと考える | Human Rights Watch |
| Wikipedia | 使える。2017年4月から2020年1月まで遮断されていた | 特になし | Al Jazeera |
| 旅行用eSIMの販売サイト | 2025年から37のサイトがトルコのネットワークから遮断され、購入もチャージもできない | 自宅で購入してインストールする | Diken |
| VPNサービス | 法律で禁止されてはいないが、多くのVPNのサイトとアプリが遮断されている | 仕事用のVPNは自宅で設定し、つながらない可能性も想定する | Freedom House、SCF |
| Uber | イスタンブールでアプリは使えるが、呼べるのは自家用車ではなく公認の市内タクシー | BiTaksiか、タクシー乗り場 | Uber |
| BiTaksi、Getir、Yemeksepeti | 使える。登録には電話番号と認証コードが必要 | 自宅で、自国のSIMの電波があるうちに登録する | Tamindir |
| Apple Pay、Google Pay | トルコの銀行はApple Payに非対応。ウォレットに入れた外国のカードは、タッチ決済の端末ならたいてい使える | 実物のカードも持っていく | Apple |
| タッチ決済のカード | ふつうに使える。2025年12月には店頭でのカード決済の5件に4件がタッチ決済 | 少額の買い物用にリラも少し持っておく | Dünya(BKMの発表を引用) |
| eビザ | 公式サイトはevisa.gov.trだけ | よく似た偽サイトは無視する | ニューデリーのトルコ大使館 |
PayPalは2016年6月、銀行規制当局から新しい免許を拒否され、トルコでの営業を停止しました。10年たった今も、PayPalのトルコ向けページはその告知から始まり、誰もが抱く疑問への答えはそっけないものです。
§トルコのPayPalのお客様は、送金も受け取りもできず、アカウントにアクセスすることも、連携した銀行口座に資金を引き出すこともできません。
旅行者にとって大事なのは、同じページの下のほうです。トルコの販売者は、トルコ国内からも国外からも、買い手からPayPalでの支払いを受け取れません。つまり、どんなアカウントを持っていても、トルコのホテル、ツアー会社、お店、タクシーにはPayPalで払えないということです。
自分のPayPalアカウントは自国のものなので、トルコに着いたからといってトルコのアカウントに変わるわけではありません。トルコ滞在中に、自国の販売者への支払いにPayPalを使えるかどうかは、どちらとも確認できませんでした。SMSでセキュリティコードを求められることもあります。自国のSIMはスマホに入れたままにし、この旅ではPayPalを唯一の支払い手段にしないでください。
これほど驚かれる制限はほかにありません。トルコ旅行業協会(TÜRSAB)が起こした不正競争の訴訟で、イスタンブールの裁判所が2017年3月にBooking.comの事業を停止させて以来、サイトとアプリはトルコ国内の利用者からトルコの宿の予約を受け付けていません。海外のホテルの予約はできますし、国外からならトルコのホテルもふつうに予約できます。2026年7月30日にはCNBC-eが確認したとおり、トルコ国内の利用者は海外のホテルは予約できても、トルコのホテルは依然として予約できませんでした。
これは2027年に変わるかもしれません。Booking.com、Expedia、Airbnbなど海外の宿泊予約サイトを対象にした法案は、国内の代理人の設置と観光省の許可を義務づける内容で、Cumhuriyetは8月、これによってトルコ国内の利用者が再びこうしたサイトでトルコのホテルを予約できるようになると報じました。Euronewsは2026年10月7日、法案が議会の委員会で承認されたこと、本会議での採決がまだ必要なこと、可決されれば2027年1月1日に施行されることを伝えています。2026年10月20日の時点で、その採決の報道は見つかっていません。
トルコでの宿泊は、できるだけ出発前にすべて予約し、確認書をスクリーンショットかPDFで保存しておきましょう。現地で部屋が必要になったら、予約を断られるかもしれないアプリに頼らず、電話やメール、ホテル自身のウェブサイトで直接予約してください。
2024年には若い利用者向けの3つのプラットフォームが遮断され、そのうち1つは戻ってきました。
念のため書いておくと、Wikipediaは使えます。2017年4月に遮断されましたが、2019年12月に憲法裁判所が遮断は表現の自由の侵害だと判断し、2020年1月に復活しました。
ふだんの状況は良好です。Instagram、X、YouTube、TikTok、WhatsApp、Telegramは、どれもトルコで使えます。例外は危機のときです。大規模な抗議行動や政治的に敏感な出来事の際、当局はたびたびSNSを低速化してきました。ほかのインターネットは動いているのに、SNSだけが使えなくなるほど遅くするのです。
2026年は10月20日まで、プラットフォーム全体の低速化は見つかっていません。代わりに今年目立つのは、個別のアカウントやサイトの遮断です。Human Rights Watchは2026年10月12日、9月だけで少なくとも1,270件のXアカウントに遮断命令が出され、その多くはXがトルコ国内でのみ非表示にしたこと、そしてニュースサイトのT24が9月30日からトルコ国内からアクセスできなくなっていることを報告しました。
旅行者からすると、低速化はスマホの故障のように見えます。フィードは更新されず、写真はアップロードの途中で止まり、WhatsAppにはグレーのチェックが1つだけ。それなのにGoogleマップや銀行アプリ、ふつうのウェブサイトは問題なく開きます。トルコのネットワークはすべて同じ命令を受けているので、スマホを再起動してもネットワークを切り替えても変わりません。たいていは数時間から2日ほどで終わります。
想定すべきは、インターネットのない1日ではなく、SNSのない1日です。オフラインマップをダウンロードし、ホテルの住所や予約番号はメモかスクリーンショットに残し、WhatsAppが止まってもふつうの電話やSMSが届くよう、自国のSIMを生かしておきましょう。残りはオフライン準備チェックリストにまとめています。
これは私たち自身と業界の話なので、はっきり書きます。BTKは2025年7月10日、海外の旅行用eSIMの販売サイト8つへのアクセス遮断を命じ、7月17日に23、2025年10月9日には37まで対象を広げました。遮断の対象はトルコのネットワークからのウェブサイトとアプリへのアクセスで、ホテルや空港のWi-Fiも含まれます。
すでにスマホにインストールしたeSIMは使い続けられます。プロファイルがやりとりする相手は販売サイトではなく、携帯電話のネットワークだからです。使えなくなるのは、到着後の購入と、手持ちのeSIMへのチャージです。どちらも遮断された販売サイトを通るからです。データがないまま到着ロビーに立っている場合の対処も含め、詳しくは到着後にeSIMを買えない国のガイドで解説しています。
現実的な答えは、出発前に十分な量を買っておくことです。2週間で7GBほどになりそうなら、トルコの10GBプランを選べば、買えないかもしれないチャージの分まで余裕を持てます。旅の長さ別の目安はトルコで必要なデータ量にまとめています。
当てにしないでください。旅行用eSIMは、通信がネットワークから出ていく場所がそれぞれ違います。別の国を経由させるものもあれば、現地のネットワークに直接渡すものもあり、私たちを含む多くの事業者は、どちらになるかを約束していません。Zwitchyのトルコのプランはトルコの提携ネットワークを通じてつながり、特定の経路は約束していません。
ですから、このリストの中に旅に欠かせないものがあるなら、自宅で対処しておき、すべての遮断がトルコのスマホと同じように自分にも及ぶと考えてください。
トルコには、個人がVPNを使うことを禁じる法律はありません。Freedom Houseは2024年の報告書で、これをひと言で説明しています。「トルコではVPNサービスを禁じる法律はないものの、2023年12月にBTKが出した命令により、17のVPNが事実上禁止された」(英語から翻訳)。2024年8月、Instagramが遮断されていた間には、表現の自由協会が人気のVPNサービス27件が遮断されていることを確認しました。アプリ自体はインストールできたのにVPNがつながらない、という報告も以前から利用者から寄せられています。
事業者向けのルールがさらに増えるかもしれません。LOGは2026年4月、VPN事業者にトルコ国内の代理人の設置とBTKの認可取得を義務づけ、従わない事業者には罰金と低速化を科す電子通信法の改正計画を報じました。2026年10月の時点では、これは法律ではなく計画として報じられていて、個人の利用者を罰する内容は含まれていません。
旅行者にとっての意味はこうです。勤務先からVPNの利用を求められているなら、自宅でインストールして試し、トルコでつながらなかったときの代わりの手段も用意しておきましょう。VPNを使っても違法なコンテンツが合法になるわけではなく、トルコの裁判所の命令を回避するためにVPNを使うことはおすすめしません。そもそも旅行用eSIMにVPNが必要かどうかは、旅行用eSIMにVPNは必要?をご覧ください。
イスタンブールにもUberはありますが、おなじみの形ではありません。トルコの裁判所は不正競争を理由に自家用車のサービスを認めず、Freedom Houseが記録している2023年1月の遮断命令もそのひとつです。今のイスタンブールでは、アプリで地元のタクシーを呼ぶ形になっていて、来るのは自家用車ではなく公認の市内タクシーです。すでにUberを使える状態なら便利で、使い慣れたアプリで配車も支払いもできます。
地元の人の多くはBiTaksiを使っています。こちらも公認のタクシーを配車し、アプリ内でMasterpassを使ってカードで支払えます。料理や日用品の配達では、GetirとYemeksepetiが大手です。
どのアプリにも共通する落とし穴は登録です。これらのアプリは電話番号とSMSで届くコードで本人確認をしますが、データ専用のeSIMには、コードを受け取る番号がありません。外国の番号がすべて受け付けられるかどうかはアプリ自身の情報からは確認できなかったので、自国のSIMの電波があるうちに、自宅で自分の番号を使ってインストールと登録を済ませておきましょう。コードが届かないときは、海外でSMSの認証コードが届かないときのガイドで対処法を紹介しています。
トルコはカード社会です。カード決済の業界団体BKMの発表をDünyaが報じたところでは、2025年12月、店頭でのカード決済の5件に4件がタッチ決済でした。外国のVisaやMastercardは、RevolutやWiseのようなアプリ型の銀行のカードも含めて、端末ではほかのカードと同じように使えます。
注意が要るのはApple Payです。トルコはAppleのApple Pay対応国のリストに入っておらず、トルコの銀行はApple Walletにカードを追加できません。それでも、Apple PayやGoogle Payに入れた自分の外国のカードは、タッチ決済の端末ならたいてい使えます。Appleは、タッチ決済のマークがある場所ならApple Payが使えるとしているからです。ただ、トルコについての公式の説明は見つかりませんでした。実物のカードも持っていきましょう。
国籍によってeビザが必要な場合は、必ずevisa.gov.trで取得してください。トルコ大使館は何年も前から模倣サイトに注意を呼びかけています。ニューデリーの大使館は2024年3月1日付のお知らせで、こうしたサイトは「公式サイトからeビザを代わりに取得し、公式のeビザサイトの2倍以上の料金を請求する」と書いています(英語から翻訳)。すでに似たサイトで支払ってしまったなら、出発前に公式サイトの確認ページでビザを確かめてください。どのビザが必要かは、外務省の国籍別のビザ情報に載っています。
120日の端末ルールや電波が弱くなる場所など、トルコが旅行者のスマホに求めるそのほかのことはトルコのeSIMガイドにまとめています。インターネット通話を遮断している国の全体像は、海外でWhatsApp通話は使える?をご覧ください。
トルコ国内の相手への支払いには使えません。PayPalは2016年6月にトルコでの営業を停止し、トルコ向けページには、国内の販売者はPayPalでの支払いを受け取れないと書かれています。外国のアカウントは外国のアカウントのままですが、トルコのホテルやお店、タクシーでは使えません。カードか現金を使い、海外での支払いでPayPalがセキュリティコードを送ってくる場合に備えて、自国のSIMは入れたままにしておきましょう。
2026年10月の時点ではできません。2017年の裁判所の決定以来、Booking.comはトルコ国内の利用者からトルコの宿の予約を受け付けていません。海外の予約はできます。これを変える法案は2026年10月に議会の委員会で承認され、本会議で可決されれば2027年1月1日に施行されますが、2026年10月20日の時点で採決は行われていません。出発前に予約するか、ホテルに直接予約してください。
はい。アンカラの裁判所の命令により、2024年10月9日から遮断されています。運輸大臣は2026年6月に、しばらくすれば再開されるだろうと述べましたが、最後に報じられた2026年9月15日の時点でも正式には遮断されたままで、日程も決まっていませんでした。
Freedom Houseも指摘しているとおり、個人がVPNを使うことは法律で禁止されていません。ただし規制当局が多くのVPNサービスの遮断を命じているので、VPNがつながらないこともあります。VPNを使っても違法なコンテンツが合法になるわけではなく、裁判所の命令を回避するためにVPNを使うことはおすすめしません。仕事用のVPNは自宅で設定しておきましょう。
当てにしないでください。Zwitchyのトルコのプランはトルコのネットワークを通じてつながり、通信がどこから出ていくかは約束していません。トルコのすべての遮断と低速化が自分にも当てはまる前提で計画してください。
大規模な抗議行動の際、当局はSNSを低速化してきました。2025年3月には42時間、2025年9月にはイスタンブールで約21時間です。地図や銀行、ふつうのウェブサイトは動き続けます。スマホやプランのせいではなく、ネットワークを切り替えても解決しませんが、たいていは1〜2日で収まります。
できないことが多いです。BTKは2025年7月から、数十の旅行用eSIMの販売サイトをトルコのネットワークから遮断していて、新規の購入だけでなくチャージもできなくなります。出発前にインストールしたeSIMは使い続けられるので、旅行全体に足りるデータを自宅で買っておきましょう。